もしかして、びまん性脱毛症ではありませんか?
びまん性脱毛症とは、円形脱毛症のように部分的な脱毛ではなく、全体的に髪が薄くなる症状です。
ゆるやかに進行するタイプの脱毛症なので、「気づいたときにはだいぶ悪化していた・・・」という話をよく聞きます。
別名、女性男性型脱毛症(FAGA)とも呼ばれ、更年期を迎えた女性に多いことでも知られています。
びまん性脱毛症が起こる原因!
老化によるホルモンの変化!
女性が年齢を重ねると、女性ホルモンに含まれるエストロゲンが減少するため、髪が細くなり、脱毛していきます。
また、生理が終わる頃はホルモンバランスが崩れやすく、男性ホルモン優位の状態になるため、抜け毛が増えてしまいます。
老化が進むことで、頭皮の保湿力が衰えてくることも原因の一つとされています。
経口避妊薬(ピル)の影響!
ピルを服用すると女性ホルモンを増やせますが、長期的に継続しているとホルモンバランスを崩してしまうことがあります。
ピルには女性ホルモンを整えるために必要なビタミンB群の吸収を妨げる働きがあるからです。
ビタミンB群はホルモンバランスを整えるだけではなく、髪の生成を促進させる働きがあるため、育毛には欠かせない成分です。
そのビタミンB群が吸収されにくくなると、髪の成長が妨げられ、異常脱毛を起こしてしまいます。
もう一つ、ピルを長期間服用していた場合、突然服用を中断すると出産後脱毛症と同じように、一時的に髪が抜けてしまうことがあります。
過度なストレス!
ストレスは頭皮の毛細血管が収縮し、毛乳頭まで栄養が運ばれなくなるため髪が育たちにくくなるのですが、
深刻化すると、自律神経のバランスに悪影響を与えます。
自律神経が乱れるとヘアサイクル(毛周期)の異常が起こり、太く育つはずの髪の毛が成長しきらず、細く短いまま抜けていくことになります。
また、女性ホルモンの分泌も乱れてしまうので、薄毛を引き起こす原因となるのです。
無理なダイエット!
若い女性がびまん性脱毛症になるのは、過度なダイエットが原因になることが多いです!
髪が育つために必要な栄養を摂取していなければ、体だけではなく髪の毛も痩せていくのは当然ですが、
過度なダイエットをすることで、身体が生命の危機を感じてしまうことがやっかいなのです。
身体にとっては、生きるために必要な臓器、神経を維持することが最優先なので、頭皮に送られる栄養は後回しになります。
その結果、頭皮が栄養不足を起こして髪が育たなくなるため、抜け毛が増えてしまいます。
食生活の乱れ!
お菓子や甘い物の食べ過ぎは、糖分の過剰摂取につながるので皮脂分泌が多くなります。
皮脂の分泌量が増えると、頭皮が脂っぽくなり、ベタつき、臭い、フケ、かゆみが発生してしまいます。
その影響から、毛穴がつまりやすい状態になるので、抜け毛が増えてしまうのです。
また、お菓子の間食をすると、夕飯を十分に食べられなくなるため、髪に必要な栄養素を摂取できなくなります。
栄養不足と過剰な皮脂分泌により、薄毛へと悪化してしまいます。
びまん性脱毛症を改善、治す方法とは??
経口避妊薬(ピル)は使用法を守る!
ピルを服用する場合は、正しい使用方法を守りましょう。
ピルの副作用による産後脱毛のような症状は、一時的なものなのでホルモンバランスが整えば元に戻ります。
基本的に、日本の病院で処方されるピルはエストロゲンの含有量が低いため、低使用量ピルに分類されます。
それだけ安全性は高いのですが、抜け毛以外にも、体重増加、吐き気、むくみ、性欲低下、情緒不安定、といった副作用を起こす可能性があります。
ストレス解消をする!
ストレスをなくすことは難しいと思いますが、こまめに解消することで、抜け毛・薄毛を予防することはできます。
熱中できる趣味、友達とおしゃべりをするのが効果的だと言われますが、散歩や読書をすることも有効です。
とくに、読書には高い効果があり、たった6分間の読書でも60%以上のストレスを解消できると言われています。
6分間くらいなら本を読むのが苦手な方でもチャレンジできると思うので、普段の生活に取り入れることをオススメします。
無理なダイエットはしない!
抜け毛を増やすどころか健康を害する危険性があるため、極端に食事を減らすようなダイエットは避けてください。
もし、ダイエットをする場合は、きちんと食事した上で、あくまでも運動を中心としたダイエットにしましょう。
適切な摂取カロリー、適度な運動、深い睡眠をとるような生活を送れば、自然とスリムな体型に近づくので、無理のない健康的なダイエットを心がけましょう。
バランスのとれた食事をとる!
お菓子類は控えて、偏らないバランスのとれた食事をされてください。
とくに大切なのは、タンパク質、亜鉛、ビタミン、この3種類です。
タンパク質
髪をつくる原料になる成分です。
いわし、いくら、まぐろ、かつお、牛肉、豆腐、大豆、などに多く含まれています。
亜鉛
タンパク質を髪を構成するケラチンタンパク質に変える働きがあります。
牡蠣、牛肉、豚肉、卵、などに多く含まれています。
育毛に欠かせないビタミンは、ビオチン、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンE、があります。
ビオチン
血行促進、新陳代謝の活性化、髪の寿命を延ばす働きがあります。
牛の肝臓・豚の肝臓・かれい・ししゃも・いわし・ピーナツ・アーモンド・ゴマ、などに多く含まれています。
ビタミンB2
皮脂の過剰分泌を抑えて、新陳代謝を促進する働きがあります。
豚のレバー、牛のレバー、鳥のレバー、キャビア、などに多く含まれています。
ビタミンB6
タンパク質を髪に変える働きをサポートします。
にんにく、まぐろ、酒粕、などに多く含まれています。
病院で治療する!
びまん性脱毛症は、クリニックや病院で治療することができます。
現在、注目されているのがHARG療法。
HARG療法とは、毛乳頭を復活させて、毛母細胞を刺激することで発毛を促進させる最新療法になります。
効果はあるのですが、十分に治療するためには50万~100万円の治療費、定期的に数万円のメンテナンス費用が発生します!
HARG療法と並行して錠剤の服用をする場合もあるので、さらに費用が膨らむ可能性があります。
お金に余裕のある方なら、HARG療法を受けるのもいいかもしれませんが、あまり現実的な金額ではないですよね^^;
また、副作用は少ないと言われていますが、まったくないというわけではありません。
びまん性脱毛症が改善するどころか悪化するケースもあるので、HARG療法を受ける方はデメリットになる部分も覚えておきましょう。
育毛剤を使用する!
びまん性脱毛症は育毛剤による対策ができます。
病院やクリニックよる治療では、高額な費用や副作用というデメリットがありますが、高品質な育毛剤にはこのようなリスクはありません。
髪や頭皮に負担をかける成分は取り除いていますし、びまん性脱毛症に効果のある植物性多糖類が配合されている育毛剤もあります。
びまん性脱毛症は女性だけじゃない!
びまん性脱毛症は女性がほとんどですが、稀に男性が発症する場合もあります。
男性ホルモンの異常といった内的要因よりも、パーマやカラーリング、シャンプーなどの外的要因による可能性が高いと言われますが、確実なことは分かっていません。
また、びまん性脱毛症による精神的ダメージが引き金となり、男性特有の男性型脱毛症(AGA)と併発する場合もあるので非常にやっかいです。
症状を深刻化させない為にも、日頃からこまめなヘアケアを続けていきましょう。